突然天国へ旅だった『愛』からのメッセージ ～ フレンチブルと脳腫瘍～

これは、この会社の『安心・安全』のポリシーに対しても同じ取り
組みですが、私は素晴らしいと思うんです。

それにしても、今日からの値上げに対応してシステムも全て準備
完了だったでしょうに…社員、スタッフ達に説明するのも大変
だったことと思います。

でも、この社長は自分が『大切』に思っている事を通されました。

真の経営者だなぁ・・・と思います。

でも、まぁ、普通は、素晴らしい取り組みだなぁ・・と、思っても
このサイトでそれを紹介するなんてことはしないんですが、今回は、
こんなステキな経営者もいるんだと、どうしても紹介したくなりました^^

お店ものぞいてみてね♪⇒京都太秦しぜんむら

以下、中川社長の思いの詰まったメールです^^

***********～ここから～********************************

2014/3/31　23:59配信

増税転嫁を先送りする決断をしました

いつもご愛顧いただきましてありがとうございます。

ご存じのように、4月1日から消費税増税が決定されており、
これに従うのが国民の義務、ということが示されています。

この間、私はじっと推移の成り行きを観察してまいりました。

もちろん、価格変更の段取りも、私の指示に基づき、
昼夜を問わずスタッフが進めていました。
4月1日の早朝にはすべての価格情報が入れ替わる段取りも
準備万端整えております。

そのなかで、弊社に限らず日本全体で増税前の駆け込み需要が
膨大に発生。弊社も本日現在の受注高も前年対比193.9パーセントと、
予想を大幅に超えるご注文をいただいている状態です。

これは、ひとえに「少しでも生活を防衛したい」というお気持ちの
現れと感じており、同時に、私の中では大きな疑問が立ち上がって
まいりました。

具体的には、3月29日夜のスタッフとの会食時にふと気づいた、
「どうして、私たちは国が3％増税するからと、価格変更を急いで
いるのだろうか？」という、私自らの単純な疑問でした。

もちろん、運送会社の値上げ、物流コストの値上げなど、
ものすごい値上げラッシュが昨年から続いており、コストの負担は
非常に大きくなっておりました。

特に、この3月以降に示される値上げ通知は、弊社の経営を揺るがし
かねない、非常に大きな幅のものばかりで、
「このままではスタッフの雇用すら守れない」という焦りがベースに
あったことは間違いありません。

そのような外的要因はもちろんですが、同時に
「みんなが変えるから、私たちも」という、思慮のない部分があった
ことも同時に自覚するにいたりました。

　　　　　　　　　　　　　　*

私がこの仕事を始めた14年前、個人事業として始めましたので
消費税の納税義務はありませんでした。
法人設立後の数年も、同様に消費税を納めなくてよい特例がありました。

事業者として消費税の納税義務がないときにも、多くのケースでは
消費税分を上乗せして請求し、お客様にもらった5％分はポケットに
入れる、というのが当時の常識のようなものだったのを思い出します。

これを「益税」という訳ですが、私は支払い義務のない金員を
お客様に転嫁することにどうしても抵抗感があり、当時から
「消費税はいただきません」という看板を掲げました。

のちに、消費税納税義務が発生してからも、本日に至るまでは
多くの商品で消費税相当額は弊社が負担するというスタンスを
貫いてきたことは、ご存じの通りです。

もちろん、この負担は小さくなく、毎年数千万円の消費税額を
納付しており、これがさらに高くなる上に、便乗的な値上げにも
耐えなければならないというのは、経営者として簡単な判断では
なかったことは事実です。

一方で、29日夜に感じた自らに対する疑問は本日までさらに
大きくなり、
「一斉に切り替えるべき」と信じて疑わなかった自分の思考停止が
非常に恥ずかしいものとなって育ってきたのです。

もちろん「こういう表現はダメ」という法律も施行される訳です
から、コンプライアンス全盛の現在の日本社会では仕方ない
側面もあります。

とはいえ、何も一気に同時に値上げしようと試みる必要は
なかったのではないかという気持ちは、もう動かしがたいものと
なりました。

私は、スタッフに日々伝えていることがあります。

『それは、いったい誰の都合ですか？』

という問いです。

私たちは、お客様にご購入いただいてはじめて生活することが
できます。しかし、ついつい自分たちの都合を優先してしまう
ことがないように、この言葉を社内の常に目につくところに
掲げています。

もちろん、どうしてもできないこと、たとえば今日入手できない
品物を、今日東京にお届けすることはできません。

そこで「それは、できません」と回答することは簡単ですが、
たとえば似たような品をご提案することは可能です。

まずは、
『それは、いったい誰の都合ですか？』
と考え直すことで、何かが少しでもお客様にとってよい状況を
作り出す可能性があることを、教えている立場の人間です。

その私が「国が上げろというから」と4月1日の未明に値上げ
作業を完結させろというのは、思考停止も甚だしかったことを
自省しています。

さらに私たちの仕事は、国で認められている農薬や化学物質でも
「それはほんとうに安全ですか？」という問いかけすらも内包
しています。

ですから、たとえ国がOKといっているものでも一つ一つ吟味し、
その背景まで未来にとって有益なものであるかどうかを判断して
お届けしています。

そのような、右にならわないことが、私たちの仕事の本質を
支えていることを顧みても、今回、何でもいいから右に行こうと
旋回することに、疑念を感じず流れに従おうとしたことを
同時に悔いています。

同時に、以前かららくなちゅらる通信の史上でもお伝えして
いるように、この国の財政レベルはきわめて悪い状況にあり、
政治的判断にも、海外の目は厳しいものがあります。

海外と多く取引をするようになってますます明確に感じるのは、
日本の政策は、常に場当たり的なことです。

原発事故のその後はいうに及ばず、さらに3％のほんとうの
行き場はどこであるのか、それが国家財政を健全化させるほど
ビジョナリーなものかを考えれば、なおさらに
「4月1日が来たから、右にならえ」と血相を変えようとしている
自分が恥ずかしくなりました。

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いろいろ考えたあげく、さらにスタッフを振り回すことになる
のは承知の上で、
「増税転嫁は、しばらく順延します」とここにお知らせいたします。

少なくとも、およそ2週間は今のままの価格でお届けいたします。
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この試みは失敗するかもしれません。

とても耐えられない値上げに、いただくご注文が全く追いつかない
かもしれません。
だから、悲鳴を上げてしまうかもしれません。

しかし、もしかすると、うまくいける糸口がつかめるかもしれません。

また、各方面からご批判をいただくかもしれませんし、
どうなるのかは、私も全くわかりません。

わからないのは、怖いことです。

しかし、それでもなお、
「よーい、ドン」の号砲に思慮なく突き進むことへの怖さもまた、
真実です。

そうやって、時代は徐々に暗さを増していった史実もあり、
そんなに、消費税ごときでたいそうなことではないと思われるかも
しれませんが、
一つ一つの吟味不足は、何かを根本的におかしくしていくことも
顧みようとしています。

最後に申し上げておきます。

弊社は、消費税はきちんとお客様に成り代わり、
正確に納税させていただきます。

非常に長い説明になりましたが、
今回の決断の背景をご説明する必要をお知らせする必要を感じ、
こうしてメールさせていただきました。

どうぞ、ご理解とご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。

中川信緒　拝

***********～ここまで～********************************

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【今日の愛ちゃん♪】

2010/04/04　愛：6才4ヶ月

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